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算数(数学)の文章題(特殊算など)の解き方の解説などを記しています

「0.2時間は何分」を分かりやすく解説してみた

はじめに

「0.2時間は何分」という問い、すなわち「0.2時間」という時間の単位を「分」で表わした場合、何分なのか?という問いに対して、先に答えを書くと、

答え 12分

なのですが、その答えの出し方(考え方)や、逆に「分を時間に直す」方法(考え方)なども併せて、詳しく説明していきたいと思います。

途中で分数が出てくる箇所がありますが、分数は「分子/分母」という風に表記しています。

「0.2時間は何分」を詳しく解説

■1時間は60分

これはさすがに分からない(知らない)人は居ないと思いますが、

1時間=60分

です。これが全ての基本となります。

■イメージ用の線分図

どんなアプローチで考えるにしても、「頭の中にイメージを持っておく」ことが大切だと思いますので、イメージ用に線分図を記しておきます。

ここでは「線分図の長さ=時間の長さ」であるとして、

├─────────┤1時間

上の長さを1時間とします。

すると「0.2時間」というのは、

├─┤0.2時間

となります。

改めて、並べて書くと、

├─────────┤1時間
├─┤0.2時間

です。

さて、単位を分に直して書き直すと、
1時間=60分でしたから、

├─────────┤60分
├─┤?分

となって、上段は60分とすぐに分かりますが、この時の下段は「何分なのか?」ということを考えることになります。

■計算方法は掛け算

上の線分図の、単位が「時間」のほうを見ると明らかですが、

上段の長さを0.2倍したものが、下段の長さ

となっているとすぐに分かります。

(敢えて式を書くなら、
1時間×0.2(倍)=0.2時間
となっています)。

従って、単位が「分」のほうでもそれは同じである訳ですから、

上段が60分なのであれば、

下段は、
60分×0.2(倍)=12分 …答え

となっていると分かります。

■計算方法まとめ

上の説明から明らかなように、0.2時間以外のケースであっても、

・例えば0.3時間なら、60分の0.3倍
・例えば1.2時間なら、60分の1.2倍
・例えば3/5時間なら、60分の3/5倍

という風に、その小数が1未満だろうと1以上だろうと、もしくは分数だろうと、

60分×□倍

という風に計算すれば良いことになります。

また、最後の計算式だけを「丸覚え」していたりすると、やり方を忘れたり、応用的な内容になると分からなくなったりするかも知れませんが、上で述べた「線分図」のような部分からその「概念」を理解していれば、余程のことでも無い限り「分からなくなる」ということは無いように思っています。

「12分は何時間」も解説してみる

次に、先ほどとは逆に、「12分」というものを「時間」という単位で表わしたい場合の考え方も説明します。

■まずは線分図

├─┤12分
├─────────┤60分

という関係となっていて、

単位を「時間」に変えた時、

├─┤?時間
├─────────┤1時間

この上段は「何時間」なのかを考えることになります。

■計算方法は割り算

最初に説明した「掛け算」ほどは分かりやすくないかも知れませんが、こちらも線分図を見ながら考えると、単位が「分」のほうの線分図を見ると、

上段は下段の、

12分÷60分=0.2(倍)

となっています。

(すなわち、
60分×0.2=12分
となっています)。

従って、単位が「時間」のほうの線分図を見れば、下段が「1時間」である訳ですから、上段はその0.2倍なので、

答え 0.2時間

と分かります。

■分数で答えても良い

上の答え「0.2」は、

12分÷60分=0.2

と算出しましたが、

小数ではなく分数で答えを表わすと、

12分÷60分=12/60=1/5

となりますので、

答え 1/5時間

と表わしても良いことになります。

そして当然ながら、

1/5=1÷5=0.2

となっており、1/5と0.2は同じ長さを表わしています。

■線分図としては分数のほうが分かりやすい

改めて書きますと、

├─┤12分
├─────────┤60分

上段は下段の、

12分÷60分=12/60=1/5

なのですが、これは下段に目盛りを入れると、

├─┤12分
├─┼─┼─┼─┼─┤60分

となっていて、「上段は下段の1/5」が明確に示されます。

例えば36分なら、

36÷60=36/60=3/5

ですが、目盛りを入れた線分図で表すと、

├─┼─┼─┤36分
├─┼─┼─┼─┼─┤60分

という関係となっています。

■分数でないと表わせない場合もある

例えば「20分」なら、

20分÷60分=0.333…

割り切れませんので、

20分÷60分=20/60=1/3

答え 1/3時間

と分数で表わすほうが正確となります。

■まとめ

例えば12分なら、
12÷60=0.2(時間)

例えば72分なら、
72÷60=1.2(時間)

例えば40分なら、
40÷60=40/60=2/3(時間)

という風に、「60で割って」、割り切れる場合は小数でも分数でも、割り切れない場合は分数で表わせば、それが「時間」を表わすことになります。

そしてこちらも、最後の計算方法を丸覚えするのではなく、その「概念」の部分から理解しておけば、忘れたり分からなくなったりすることは無いのだろうと思っています。

おわりに

以上、「0.2時間は何分」という風に、時間を分に直す考え方に関して詳しく解説してみました。