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算数(数学)の文章題(特殊算など)の解き方の解説などを記しています

【算数】特殊算の解き方(1) 和差算の解き方を解説します

はじめに

私は算数の専門家でも何でもありませんが、息子に算数を教えたり、質問サイトで回答者をやっていたり、もしくは趣味で問題を解いたりしていて、相当数の問題を解いています。そんな中で身に付けている知識を以下に記します。

今回は「和差算」と呼ばれるものに関して記します。

和差算の基本

問題

みかんとりんごが合わせて14個あります。みかんはりんごより2個多いです。みかんとりんごはそれぞれいくつありますか。

(この問題は私の自作です)

解答(解説)

「和」が14、「差」が2であることに着目してそれぞれの個数を出すもので、和差算の最も基本的な形と思います。

・以下のような線分図を考えます(別に線分図を使わなくても良いです)。

 みかん□□□□□□□□
 りんご□□□□□□

・それぞれの個数はまだ分かりません。まず、「差」が2個であることに着目し、そこを省きます。今回は説明用に■に塗りつぶします。

 みかん□□□□□□■■
 りんご□□□□□□

・「和」が14個ですから、塗りつぶした2個を除いた残りは12個となります。そして残っている部分はそれぞれ同じ個数ですから、みかんもりんごも6個ずつと分かります。

・従ってみかんの個数は先に除いた2個を戻し8個、りんごは6個が答えであると分かります。

・以上の流れを式だけで書くと以下の通りです。

 みかん=(14-2)÷2+2=8
 りんご=(14-2)÷2=6

・以上で終わりです。

「当てずっぽう」とは違う点

上の例題であれば「そんなに難しく考えなくとも8個と6個ってすぐに分かるだろう」とも言えるかも知れませんが、きちんとした筋道で「考える」ことと「当てずっぽう」の違いは以下のように数字が複雑になると差が出ます。

問題

みかんとりんごが合わせて2163個あります。みかんはりんごより633個多いです。みかんとりんごはそれぞれいくつありますか。

(この問題は私の自作です)

解答

みかん=(2163-633)÷2+633=1398個
りんご=(2163-633)÷2=765個

「和差算」は色んなところで出てくる

上の例題のように「和差算」の部分のみに着目した文章問題もある訳ですが、それだけでなく例えば食塩水の問題とか、速度の問題とか、色んなジャンルの問題を解いていく途中で何かの和と差が分かり、「和差算」を使って次に進むための値を算出するというような現れ方も非常に多いと思います。

そういう意味では和差算というのは「比」とか「単位あたりの大きさ」などのような基本事項的な位置づけであるようにも感じています。

和差算の応用問題

問題

みかんとりんごといちごが合わせて74個あります。みかんはりんごより12個少なく、みかんはいちごより13個多いです。それぞれの個数を求めなさい。

(この問題は私の自作です)

解答(解説)

・総数74個から12を引き、13を加える。
 74-12+13=75

・これでみかんの個数の3倍となるので、
 みかん=75÷3=25個

・残りはそれぞれの差により、
 りんご=25+12=37個
 いちご=25-13=12個

おわりに

今まで目にした問題では、上で述べたようなシンプルな形の問題よりも、もっと複雑な問題のほうが圧倒的に多いという印象です。

すなわち、和差算やその他の基本知識を一つ一つ身に付けて、それらの複数を駆使して問題を解いていくようなイメージの問題が多いと思います。