数学ではなく「算数」の適度に難しい文章問題を集めてみた

質問サイトの過去ログ等で見つけた特殊算の文章問題を引用し解いていくページです

「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が分かれば算数が面白い!(その5)(完)

はじめに

今回はシリーズ5回目です。今回で終わりとします。

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このシリーズを書いている趣旨に関しては上記「第1回目」の冒頭をご参照下さい。

前回までに引き続きまして、今回も前半は例題を基にしていくつか解き方を記していきます。今回も前回と同様に普通の文章問題ではなく「難しい文章問題」の典型例とも言える「分配算」の最も単純なものを例題として取り上げます。

後半で改めて当シリーズで「言いたかったこと」を述べて終わりたいと思います。

例題

ジュースが490mLあり、兄と弟で全て飲みました。弟が飲んだ量は兄の飲んだ量の五分の二でした。兄が飲んだ量は何mLですか。

算数の知識が最も要らない解き方

四則演算以外の知識は何も要らない解き方です。息子(現在小学四年生)が三年生の時にこの手の単純な問題をこの方法でやっていました。今では分からないということはまず無いと思います。

・490÷7=70 (コップを7個用意してジュースを70mLずつ7等分する)
・(そのコップ5つを兄が、2つを弟が飲めば「弟が飲んだ量は兄の飲んだ量の五分の二」となるので)
・70×5=350
・答え:350mL

百分率(小数)を使った解き方

「弟の飲んだ量は兄が飲んだ量の40%」であることに着目すれば一発で答えは出ます。

・490÷(1+0.4)=350
・答え:350mL

これは下図のような線分図の「兄1」の部分を算出しているものです。

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比と分数を使った解き方

PC表記の都合上、ここでは例えば「二分の一」なら「1/2」と表現します。

「弟が飲んだ量は兄の飲んだ量の五分の二」ですから、兄が飲んだ量を「1」とすると、

・兄が飲んだ量・・・1
・弟が飲んだ量・・・2/5
・二人が飲んだ量を合わせた量・・・1+(2/5) = 7/5

最後に述べた「二人が飲んだ量を合わせた量」が490mLですから、求めたい「兄が飲んだ量」を□で表すと以下の通りとなり答えが算出出来ます。

・1 : 7/5 = □ : 490
・(7/5)×□ = 1×490
・□=1×490×(5/7)=350
・答え:350mL

以上で解き方は終わります。

おわりに(このシリーズで言いたかったこと)

思考力を養うのに細かい「やり方」等は関係ない

第1回の冒頭でも記しました通り、我が家の一人息子(現在小学四年生)には自宅の自主勉強で私が算数を教えていますが、学校でのカリキュラム(教わる順番など)はあまり意識せずに教えています。

例えば百分率(パーセント表記)など、その頃はまだ教えるつもりは無かったのですが、四年生になってすぐの頃に部活(球技)の練習でシュート練習が5本の内、3本がゴールに入ったのでこの成功率を何パーセントと言うか教えてくれと息子から言われたことがきっかけで勉強を始めました。ちなみに教える前に既に「一番上が100%で、何十%みたいな表記となる」と何となくでも息子は知っていたからこそそのように聞く訳ですが、何故にそれを知っていた(見たことがある程度ではなくより深い興味を持っていた)かと言えば、恐らくテレビゲームで主人公の体力など「パーセント表記」になっているものが少なくないからだと思います。

そんな感じなので、別に模範的に小数で表す必要も(今のところは)無いと思っていて、上記のシュートの成功率の話であれば「5本打ったのなら1本分は100÷5=20%なので、その内の3本が入ったのであれば20×3=60%」的な出し方でも全く問題無いと考えています。

その後に算数検定6級(小学六年生レベル)を受験することになり、そこで百分率の問題が登場しましたが、その時にも特に模範的なやり方を教えた訳ではありませんし、基本的に自分で考えさせました。ちなみに検定の結果は合格でした(30問中、29問が正解でした)。

その概念を理解し本質部分を思考することが大切

ようは百分率なら「全体を100とした場合に、全体のある一部はいくつなのかを数字で表現する」というのが事の本質でありますし、比であれば「二つ以上のモノの大きさの比率を数字で表現する」というのが事の本質でありますので、その本質部分をきちんと思考出来ている以上は、そのアプローチの仕方が小数を使って考えていようが、分数を使って考えていようが、小数や分数が生じないように掛け算や割り算で回り道していようが、現在の段階で身に付けて欲しいと思っている、今後難しい数学を考えていく為のベースとなる「思考力」を養うという意味においては、何も問題が無いと考えている訳です。

ウチの息子に関して、当たり前ながら私自身が本当に小さな頃から算数の勉強を見ていますので親としてよく分かるのですが、いわゆる「天才タイプ」ではありません。そんな訳で、小さな頃から手取り足取り教えながらも「大人になっても手取り足取り教える訳にも行かないし…」と以前はよく思っていたのですが、いつの頃からか少しずつ「手取り足取り」の度合いが減ってきて、四年生の中盤の現在では私の想像よりかは早いペースで「新しいことを自分で考えることが出来る」部分が増えてきているように感じています。

深く楽しく考えて欲しいというのが親の願い

そんな最近の息子を見ていると、第1回の冒頭でも記しました通り、別々に習った「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が自分で分かるようになってきてグッと思考力が伸びてきたように思いますし、何より算数を「面白い!」と感じることが出来るようになってきたように思っています。

ただし「やり方(方法論)」を教えていない訳ではありません

なお、これまで「やり方はあまり教えずに、本質部分のみ教えている」というような記し方をしていますが、いつまでもやり方(方法論)を一切教えない訳ではありません。例えば分数の計算なら、通分や約分、掛け算や割り算の「やり方(方法論)」も教えています。最初に図やパズルを使って概念の部分を教える訳ですが、そこがある程度理解出来た後には「やり方(方法論)」も教えています。

例えば「比」に関してなら「内側どうしを掛けたものと外側どうしを掛けたものがイコールとなる」という「やり方(方法論)」はまだ教えていませんが、それは「比」に関してはまだまだ本質の部分から考えて欲しいと思っている為です。

おわりに

以上、5回にわたり「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が分かれば算数が面白い!のではないかという部分に関して記しました。