数学ではなく「算数」の適度に難しい文章問題を集めてみた

質問サイトの過去ログ等で見つけた特殊算の文章問題を引用し解いていくページです

「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が分かれば算数が面白い!(その2)

はじめに

今回はシリーズ2回目です。

・第1回目はコチラをクリックして頂くと別窓で開きます。

このシリーズを書いている趣旨に関しては上記「第1回目」の冒頭をご参照下さい。

第1回に引き続きまして、今回も例題を基にして記していきます。なお、今回の例題は当ブログで過去に掲載した問題の再掲となります。

例題

ペットボトルに水が入っており、それをビーカーに移します。ビーカーは全て同じ大きさです。2つのビーカーに移そうとしたところ、水が100mL余ってしまいました。改めて3つのビーカーに等分してみると、各ビーカーの容量の75%まで水が入りました。ペットボトルに入っていた水の量は何mLですか。

(私が思う)普通の解き方

当ブログで過去に記した解答は以下の通りです。

・ビーカー1個の容量を1とすると、1+1=2より水は100mL多く、0.75×3=2.25と水の量は同じ。
・従って2.25-2=0.25が100mLと分かるので、ビーカー1個の容量は100×4=400mL
・従って水の量は400×2+100=900
・答え:900mL

以上の内容を、図を用いてもう少し詳しく説明すると以下の通りです。

「2つのビーカーに移そうとしたところ、水が100mL余ってしまいました」という状態をケース1、「3つのビーカーに等分してみると、各ビーカーの容量の75%まで水が入りました」という状態をケース2として、ビーカー1つの容量を「1」として線分図で図示すると下図の通りです。なお、ケース1の網掛けの部分が「水が100mL余って」いる部分を記しています。

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ケース2から明らかな通り水の量はビーカー2.25個分ですので、ケース1(ビーカー2個)の場合に余ってしまう水の量は「ビーカー0.25個分」と分かります。

この「余ってしまう水の量」が100mLと既知ですから、ビーカー1つの容量は100×4=400mLと分かり、水の量は400×2+100=900mLと分かります。

簡単な分数での解き方

この問題はまだ息子(小学四年生)にはやらせていないので、正答出来るかどうかは分かりませんが、正答出来るとしたらこんな感じの方法でやるだろうな、と想像しながら以下を記します。

上のような細かい小数の計算とか、線分図などの知識を用いなくても、簡単な絵(図)で考えれば分かる方法です。

75%というのは全体の四分の三ですので(ウチの息子もそうですが、これは簡単に分かるという前提です)、ケース2の「3つのビーカーに等分してみると、各ビーカーの容量の75%まで水が入りました」という状態を絵で書くと以下の通りです。

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「四分の一」という塊が9個ある状態です。右のビーカーの中の塊を2つ移動すると下図のようになります。

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この状態とケース1の「2つのビーカーに移そうとしたところ、水が100mL余ってしまいました」という文言を照らせば、右にある「四分の一」という塊1つが100mLと分かりますので、水の量はそれが9個分、すなわち900mLであると分かります。

以上が絵と簡単な分数による解き方となります。

おわりに

今回の問題も百分率とか小数にこだわらなくても思考することが出来る問題だと思いますし、ウチの息子はこの手の問題を三年生の時からやっていました。ただし当時は本当の意味で「百分率の意味など知らない」という状態でしたので、例えば「各ビーカーの容量の75%まで水が入りました」という文言は「各ビーカーの容量の四分の三まで水が入りました」というような書き方としていました。

前述したように今回の問題はまだ息子にはやらせていないので分かりませんが、前回の第1回記事で記した通り、このような「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係性はかなり理解出来ているようで、その分だけ楽しそう、は言いすぎかも知れませんが算数の勉強に対する積極性は非常に高くなっていると感じています。

今回はシリーズ2回目でした。引き続き更新致します。

 

「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が分かれば算数が面白い!(その1)

はじめに

我が家の一人息子(現在小学四年生)には自宅の自主勉強で私が算数を教えていますが、学校でのカリキュラム(教わる順番など)はあまり意識せずに教えています。

例えば本人が百分率に興味を持っているのに桁数の多い小数の計算がまだ未熟だからと勉強させないのは「非常にもったいない」と思いますし、百分率の問題を解くのに小数を使わずに思考したって、それは模範的な解法とは異なるのかも知れませんが「別に構わない」と思っています。すなわち、百分率というものの「本質」を理解しながら正しく思考する限りにおいては、その手法はどうだって構わないと考えている訳です。

そんな独自の方法で勉強をさせていて学力的に全く成果が出ていないのであれば何も言えない訳ですが、最近では息子も「細かく教えなくても理解出来る」事柄も増えてきましたし(例えば「比」の勉強を始める際には最初に「例えば50と100なら1:2やねん」としか話さなかったのですが、それだけで分数どうしを「比」で表す問題でさえも普通に解いていました)、また算数検定6級(小学六年生レベル)も30点満点の内の29点を取って一発合格していましたので、そこそこの学力は付いていると思います。

そんな息子を見ていて感じるのは別々に習った「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が自分で分かるようになってくるとグッと思考力が伸びてきたように思いますし、何より算数を「面白い!」と感じることが出来るようになってきたように思っています。

そのような関係性の部分を今回から何回かに分けて記したいと思います。

例題

太郎君の身長はお父さんの身長の80%です。二人の身長を合わせると306cmです。お父さんの身長は何cmですか。

(私が思う)普通の解き方

当ブログの「百分率の文章問題」というシリーズで同様の問題をよく書いていますが、その際には解答は(最近は)以下のように記しています。

・306÷(1+0.8)=170
・答え:170cm

これは下図を考えて、

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答えは「1」の部分が何cmであるかを問われている訳ですから、306÷(1+0.8)=170cmと算出している訳です。

小数を使わない解き方

息子にも上記の説明はその都度していますが、最初に自分で考えている時は今のところこちらで考えています(必ず途中式を書かせますのでそれを見れば分かります)。

お父さん「1」太郎君「0.8」を最も簡単な整数の比で表せば5:4ですので、下図のように表せます。

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すると1マスは306÷9=34cmと分かりますので、お父さんの身長は34×5=170cmと分かります。

算数の本質を勉強するという意味では、最初に述べた方法ではなくこちらの方法で考えていても全く問題無いと考えています。ただし問題が高度になってくると最初に述べた方法でないと難しくなってくる時もあることは息子には伝えています。

「比」として勉強した訳でもない

後から述べた方法であれば「1:0.8=5:4」という部分で「比」の知識を使っている訳ですが、息子はこのように思考して解いている訳では無さそうです。

では、何で学んだ知識(と言うより思考方法)を用いているのかと言えば、小学三年生の時からやっている「難しい文章問題」の分配算だと思われます。以下のような問題です。

例題:お父さんと太郎君は合わせて400円持っています。お父さんが持っている金額は太郎君が持っている金額の1.5倍です。お父さんが持っている金額はいくらですか。

解答(解説)
・400÷5=80 (財布を5つ用意し、総額400円を等分する)
・(その財布をお父さんが3つ、太郎君が2つ持てば「お父さんが持っている金額は太郎君が持っている金額の1.5倍」となる。従って)
・80×3=240
・答え:240円

改めて「比」を勉強した訳では無くともこのような思考をするようになりますし、このような勉強がベースにあったので、冒頭に記したように改めて「比」の勉強をする際には「例えば50と100なら1:2やねん」という説明だけで大方が理解出来たのだろうと思っています。

比による機械的な解き方

冒頭の例題に戻りますが、比で表すと、

・1:1.8=□:306

と表せますので、「内側どうし、外側どうしを掛けたものがイコール」と機械的に考えれば、

・1.8×□=1×306
・□=1×306÷1.8=170

と簡単に出ます。

ただし息子にはまだ「内側どうし、外側どうしを掛けたものがイコール」と機械的に考える方法は教えていません。算数検定6級の受験の時にはこの手の計算問題(上のような式が書いてあり□に当てはまる数字を答える問題)がありましたので、こういう機械的な方法を知っていたほうが有利なのでしょうが、思考力を培って欲しいという点で好ましいと考えていませんので、根本から考えてもらうようにしています。

おわりに

以上、「小数」「分数」「百分率」「比」などの関係が分かれば算数が面白いと思う点について例題を用いて記しました。

今回は第1回目です。引き続き更新致します。

 

【雑記】 「1から50までの整数を全て足すといくつになりますか」で見せた息子の成長と、私の錆びついた頭

はじめに

現在小学四年生の我が家の息子ですが、自宅で算数の自主勉強をやらせていますが、現在は市販の5年生向けの難しい問題集(中学受験を考える子供向けの問題集)をやっています。

算数検定6級(小学6年生レベル)に合格している息子ですが、それでも上記の5年生向けの「難しい」問題集は、手も足も出ないような難しい問題が多数あります。なんと言っても大人の私でも難しい訳ですから。(かと言って今のところですが、難度が高いページでも半分以上は毎回正答しますので全く手が出ないという訳でもありませんが)。

難度が低いページの日はもっと早く終わりますが、難度が高いページの日は最長で45分間と決めて、その間は頑張って考えさせるようにしています。それで終わらない分は次の日に持ち越したりして、可能な限り自力で答えまでたどり着くようにさせています(無理な場合ももちろんありますが)。

いつも書いている通りウチは中学受験を考えている訳ではなく、あくまで思考力を身に付ける為にと思って勉強させていますので、いわゆる「模範解答」を「やり方(方法論)」として教えることはしていませんし、私自身も出来るだけ解答ページは見ずに自力で考えるようにしています。

そして最近は「私よりも息子のほうが上手く考え付いた」というケースもチラホラですが生じてくるようになってきました。

1から50までの整数を全て足すといくつになりますか

問題集の問題をそのまま写す訳にはいきませんが、必要な部分だけ要約して記すと「1から50までの整数を全て足すといくつになりますか」という問題がありました。

<息子の解答>

(1から50までを左から並べた時に、左端、右端から1番目どうし、2番目どうし…と順に足していく)
・左端、右端から1番目どうし:1+50=51
・左端、右端から2番目どうし:2+49=51
 同様に続き…
・左端と右端の25番目どうし:25+26=51
(以上のように足したら51になる組み合わせが25組あるので)
・答え:51×25=1275

「そんなん、あったなぁ」と感心する錆びついた頭の私

いや、息子の答えを聞いて「そんなん、あったなぁ」なんて昔、何かでこの方法を読んだことを久しぶりに思い出したという、頭の錆びついた私なのでした(笑)。確か私が読んだものは「1から100まで」だったと思います。

で、息子に聞いてみたら別に今までに何か見たり聞いたりしたことがある訳ではなく、今思い付いたと言っていて、親バカながら「大したもんだなぁ」なんて思った訳です。

そして実は私は事前に自力で解いていた訳ですが、その方法(下記)を息子に聞かれて教えると「それは少し大変なやり方だね」と言われてしまいました(苦笑)。

<私の解答>
・1から10までを足すと55 (暗記)
・11から20までを足すと10×10+55=155 (1から10の10個それぞれに「10」が余分に付いている為。以下同様)
・21から30までを足すと20×10+55=255
・31から40までを足すと30×10+55=355
・41から50までを足すと40×10+55=455
・上記を全て足すと1275
・答え:1275

しかし「前段階」の勉強はあった

息子が上記の方法を本当の一から思い付いたのであればそれは天才レベルなのかも知れませんが、もちろんそんなことはなく凡才レベルだと思います。

と言う訳で予兆と言うか「前段階」となる勉強がありました。模範解答はどうなのか知らないのですが、少し前に以下の問題の考え方を以下のように教えていました。

問題「42」の約数を全てあげなさい。

考え方:
・1×42=42により1、42は「42」の約数なので左右の端っこに並べる。
・2×21=42により2、21は「42」の約数なので左右の端っこから2番目に並べる。
・3×14=42により3、14は「42」の約数なので左右の端っこから3番目に並べる。
・4は約数では無い
・5は約数では無い
・6×7=42により6、7は「42」の約数なので左右の端っこから4番目に並べる。
・これで全て終わりで「7×」以降は考える必要は無い。何故なら7以上の約数は既に右から並べた42、21、14、7で全て現れている為。
・従って今まで並べた1、2、3、6、7、14、21、42が答え。

以上の勉強がベースにあって、それで冒頭で述べた「1から50までの整数を全て足すといくつになるか」を算出する方法を思い付いたのだろうと思います。

ですが、「約数の問題」とは全く別の問題に応用している訳ですから、やっぱり「大したものだ」と思います。

おわりに

以上、親バカですが息子が「よく考えられるようになってきた」という話を記させて頂きました。

 

【雑記】 算数の文章問題は「文章の読解力の問題でもある」と改めて思った話 【よもやま話】

はじめに

息子(小学四年生)が算数検定6級を受けるのに市販の問題集で勉強していた時の話です。基本的に一からは何も教えずに間違ったり分からなかったりした問題だけを教える、というスタンスとしていました。

それで息子が間違った文章問題がありまして、その内容を見ているとタイトルに示した通り、算数の文章問題は「文章の読解力の問題でもある」と改めて思いましたので、その点を手短に記します。

なお、以下に記す文章問題は市販の問題集そのままではなく、主旨が変わらない範囲で私が今回の記事の為に作成したものとなります。

ほんの「僅か」な文章の違いで答えが違ってくる文章問題

問題(1):兄は1100円持っていて、その額は弟が持っている額より1割多いそうです。弟が持っている額はいくらですか。

問題(2):兄は1100円持っていて、それより1割少ない額を弟は持っています。弟が持っている額はいくらですか。

と言う訳で、二つの問題は大小の関係で言えば兄>弟であり、かつ「1割違う」という部分も同じ訳ですが、問題(1)の場合はその「1割」が「弟が持っている額」に掛かっているのに対して、問題(2)の場合は「1割」が「兄が持っている額」に掛かっているという違いがあります。そしてこの部分の「読解」さえ出来ればほとんど解けたようなもので、いわゆる「計算」の部分は本当に簡単である訳です。

問題(1)の答え
・1100÷(1+0.1)=1000
・答え:1000円

問題(2)の答え
・1100×(1-0.1)=990
・答え:990円

おわりに

算数の文章問題は「文章の読解力の問題でもある」と改めて思った話を取り上げさせて頂きました。

 

【雑記】 算数を「考える力」を身に付ける(年齢算に関する話)

年齢算で息子が見せた「知恵」

少し前の話です。

仕事(自宅でのフリーランス)の為に少し遅れて夕食の食卓に行くと、息子が「出題者」となり妻に問題を出していました(口頭での算数クイズ)。「年齢算」の問題でした。

息子が出していた問題と解答は以下のようなベーシックなものです。

 

問題:母は44歳、息子は9歳です。何年後に母の年齢は息子の年齢の丁度2倍になりますか。

解答:
・年齢を入れる袋を3つ用意して母に2つ、息子に1つ持たせる。
・母は 35 + 9 というように2つの袋に年齢を入れる。
・息子は    9 と1つの袋に入れる。
・二人とも一年に1つずつ年齢が増えるので、「9」が入った袋に入れていく。
・すると26年後、「9」だった袋は「35」となる。これで母は35+35、息子は35(1つ)を持つことになり、年齢は丁度2倍になっている。
・答え:26年後

 

そして私が息子に「少し難しい問題を出してあげようか」と聞くと「出して」との返答だったので、以下の問題を出題しました。

 

問題:兄は40歳、弟は34歳です。兄の年齢が弟の丁度2倍だったのは何年前ですか。

解答(私が想定していたもの):
・上と同様に兄を6+34、弟を34と仕分けする。
・すると34-6=28年前、兄は6+6、弟は6となる。
・答え:28年前

 

息子は少し悩んで(5分程度)、そして正答したのですが、息子の独り言を聞いていると何だか私の上記の考えとは異なる様子だったので後に詳しく聞いてみると、以下のような考えで答えを出していました。

解答(息子の考え):
・34年前は兄6歳、弟0歳である。
・従ってその6年後、兄の年齢が弟の丁度2倍となる。
・従って答えは34-6=28
・答え:28年前

 

素晴らしいと思ったのは、今まで聞いたことも考えたことも無い問題を解くのに「当てずっぽう」で考えている訳ではなくきちんと「筋道」を立てて考えている点です。

上の問題の程度の数字であれば「当てずっぽう」で考えても(適当に数字を足したり引いたりして確かめる)答えにたどり着くかもしれませんが、数字が大きくなればたどり着けなくなるのは自明の理です。例えば「左のビンには1293ml、右のビンには468mlの水が入っています。両方に同じ量だけ水を足すとき、何mlずつ水を足せば左は右の丁度2倍になりますか」という問題で「当てずっぽう」で正答するのは極めて困難だと思います(ちなみに正解は357ml)。

「考える力」を身に付けて欲しい

私は設計の(ような)仕事という仕事柄、「数学」を使うことが出てくるのですが(それほど難しいものは滅多に無くて大抵は中学で習う内容+α程度です)、サラリーマン時代には同僚が多数居ましたが、その人たちで数学を「使える」人は結構少ないという印象を持っていました。(ちなみに私も比較的深く理解出来ているのは中学校の数学までなので大したことはありませんが。)

有名な大学を出ているような人でも「全く使えない」という人が多かった訳です。

式を立ててある方程式を見ながら公式等を使って「解く」ことは出来ても、実際に現実で何か問題が起こりそれを解決する為に「式を立てる」ことが出来ないという人が多いという印象でした。

そんな経験があるので、息子には算数や数学を「使える」という意味での「考える力」を身に付けて欲しいと思っており、それを踏まえて教える際に気を付けていることは以下の通りです。

・パターン化して暗記させるようなやり方をしない。

・市販のドリルなどの問題でも(ギブアップでない限りは)私自身も解答ページは見ずに自分で考えて、その思考を筋道を立てて教えるようにする。

という感じでして、そのやり方は受験などで「テストで点を取る」という観点では非効率であるようにも思う訳ですが、それでも今のところは「考える力」を身に付けて欲しいなと思い上記のような方針で教えています。

そんな訳で、今回取り上げた「年齢算」で私が考えたことも見たことも無い方法で息子が独自に解き始めた姿を見て、非常に嬉しく思ったのでした。